3  数列

この章では『数列』のポイントを紹介します。 数列は単なる数字の羅列ですが、かなり奥が深く、時に直感的に理解しづらいこともあるでしょう。 コツは二つあり、まずは「暗記で乗り切れるところはしっかり暗記をする」ということでしょう。数列は総和の公式などの暗記で乗り切れる部分も多数存在します。 その上で「泥臭く解きつづける」ことも非常に有用です。覚えていないから諦めるのではなく、『今までの知識の組み合わせで解けないか』や『書き出したら見えてくる規則性がないか』などと努力し続けることで道は拓けます。 あとは他分野と比べ、パターン数は非常に多いですが、パターン学習で乗り切れます。演習量をしっかりと稼ぎ、得意分野にしましょう。

Point 3.1 (等差数列) \(a_{n+1}=a_n+d\) が成り立つ数列のことを等差数列という。初項が \(a\)、公差が \(d\) なら、

\[ a_n=a+(n-1)d \]

と表される。

Point 3.2 (等差数列の和) 初項 \(a\)、末項 \(\ell\)、項数 \(n\)、公差 \(d\) のとき、

\[ S_n=\frac{1}{2}n(a+\ell)=\frac{1}{2}n\{2a+(n-1)d\} \]

が成り立つ。

Point 3.3 (等比数列) \(a_{n+1}=ra_n\) が成り立つ数列のことを等比数列という。初項が \(a\)、公比が \(r\) なら、

\[ a_n=ar^{n-1} \]

と表される。

Point 3.4 (等比数列の和) 初項 \(a\)、公比 \(r\)、項数 \(n\) のとき、

\[ S_n=\begin{cases} \dfrac{a(1-r^n)}{1-r} & (r\ne 1),\\ na & (r=1) \end{cases} \]

が成り立つ。

Point 3.5 (和の記号の性質) \(p\) を定数とすると、

\[ \begin{aligned} & \sum_{k=1}^{n}(a_k+b_k)=\sum_{k=1}^{n}a_k+\sum_{k=1}^{n}b_k,\\ & \sum_{k=1}^{n}p a_k=p\sum_{k=1}^{n}a_k \end{aligned} \]

という性質が成り立つ。

Point 3.6 (数列の和の公式) \(p\) を定数とすると、

\[ \begin{aligned} & \sum_{k=1}^{n}k = \frac{n(n+1)}{2},\\ & \sum_{k=1}^{n}k^2 = \frac{n(n+1)(2n+1)}{6},\\ & \sum_{k=1}^{n}k^3 = \left\{\frac{n(n+1)}{2}\right\}^2,\\ & \sum_{k=1}^{n}p=np \end{aligned} \]

Point 3.7 (階差数列) \(b_n=a_{n+1}-a_n\) で定まる数列 \(\{b_n\}\) を \(\{a_n\}\) の階差数列という。\(n\ge2\) では、

\[ a_n=a_1+\sum_{k=1}^{n-1}b_k \]

が成り立つ。

Point 3.8 (和から一般項を求める方法) \(S_n=a_1+\cdots+a_n\) が分かれば、

\[ \begin{aligned} & a_1=S_1,\\ & a_n=S_n-S_{n-1}\quad(n\ge2) \end{aligned} \]

と分かる。

Point 3.9 (等差×等比型の和) 等差数列と等比数列の積の和では、公比 \(r\) を掛けて \(S_n-rS_n\) を作る。

たとえば一般項が \(a_n=(2n-1)3^{n-1}\) の数列の、初項から第 \(n\) 項までの和を \(S_n\) とする。

\[ \begin{aligned} & S_n=1\cdot1+3\cdot3+5\cdot3^2+\cdots+(2n-1)3^{n-1}\\ & 3S_n=1\cdot3+3\cdot3^2+5\cdot3^3+\cdots+(2n-1)3^n \end{aligned} \]

この2式を引くと、

\[ S_n-3S_n=1+2\sum_{k=1}^{n-1}3^k-(2n-1)3^n \]

となる。等比数列の和を使って整理すれば、\(S_n=(n-1)3^n+1\)と求まる。

Point 3.10 (群数列) 群数列は以下の手順で解く。

  1. 数列の規則性を見て、群の区切りを決める。
  2. 第 \(k\) 群の初項と項数に注目する。